本所所蔵の文物は合計14万件余りであり、その中には、本所が大陸時期に発掘・採集した、考古遺物約12万件余りが含まれています。その他、居延漢簡約1万件、中国少数民族文物・文書が2千点余りあります。また、内閣大庫明清檔案約31万件が収蔵されています。
これらの所蔵品を展示するために、1986年より歴史文物陳列館が設置されました。1997年には一旦閉館し、増改築工事が行われています。2002年の再開館以降、所蔵品展示と主催イベントを通じて、本所と一般市民との交流の窓口となっています。
館内の展示は、名品を陳列するという伝統的な博物館の概念とは異なり、学術研究成果をその中心としているため、本館は「学術的博物館」と称されています。一階の「考古空間」は、中国殷商・西周から春秋戦国時代までの、各時代の遺跡や墳墓から出土した資料を展示しています。二階の「歴史空間」は、文献資料などの史料を種類別に展示しており、居延漢簡、珍蔵図書、内閣大庫檔案、中国西南民族の民族衣装や工芸品、西周時代から宋代に至るまでの拓本資料、台湾史関連資料という、六つのテーマ・コーナーから構成されています。また、当館は、不定期に各種の特別展や一般向け講演会を企画し、本所の歴史研究の成果を一般社会に還元しています。